望む人材を得たい企業の方のために、学生の就職活動や考えをもとにした採用力向上セミナーの実施成果から、採用力を向上させるポイントを紹介します。
大卒新卒を採用したい
「採用」~「育成」~「定着」を一体的な戦略として構築することが必要です。
「だれが」「いつ」「どのタイミングで」「どの情報を」「どのように」提供するかを「採用」という単品ではなく、「採用~育成~定着」を組織的に一元的な戦略を構築していくことが採用力向上につながっていきます。
ポイント1 「弱みを見せる」
- 悪い情報も含め歪めることなく伝える
- これまで知らせてこなかった情報の中でも、とりわけ「自分の将来」に関係する情報に対するニーズが強い
- < 学生の気持ち >
- 「ここで働くなら一生を賭ける覚悟」に相応しい情報を求めている
- 「企業が知らせたい企業情報」≠「学生が知りたい情報」
- 本気の、良質な応募者に絞られる
- 事前に仕事の現実を伝えることで応募者の過剰な期待を抑え、入社後の幻滅を抑制する。
- < 学生の気持ち >
- 困難を承知で「それでもその仕事をやり遂げたい」という強い仕事欲求
- 選考で、組織風土を伝える
- 「個人の欲求と組織風土との適合」を「能力の適合」と共に重要視する。自分がその仕事に向いているかどうか改めて考えさせる
- < 学生の気持ち >
- 「うーん。これでよかったかな。もっといい所もありそうだな。でも、これでよかった。うん、これで良い。」
ポイント2 採用の最大の武器は「ヒト」
- 採用担当者=接触・説明・説得・面接・相談がしやすいヒト
- 専門性など(物差しがある)(履歴書・資格・適性検査・その他)だけでなく、人間性など(物差しがない)(性格・行動特徴・ストレス耐性・志向)を見極められるヒト。
- < 学生の気持ち >
- 「このヒトと一緒に働きたい!」
ポイント3 求められる情報は変化する
- ① 事業と仕事:「強み・成功・成果」+「弱み・失敗・課題」の両面を見せる
- < 学生の気持ち >
- 「誠実な企業だ。一緒にその課題に取り組んでみたい!」
- ② 処遇と制度:キャリアモデルで「処遇・制度・育成の考え方」を見せる
- < 学生の気持ち >
- 「自分が育ててもらいながら働く具体的なイメージができた」
- ③ 思想と空気:イメージではなく、日常のシーンを切り取った事実情報を見せる/トップの経営方針や人柄は積極的に伝える
- < 学生の気持ち >
- 「この職場で働きながら暮らす、将来ビジョンが見えてきた」
- ④ 思想と空気:周知すべき情報は変化する:入社前は①②を重点に提供、入社後は③を重点に提供
- インターンシップに参加し実際に肌身で感じ情報を確かめている。「実際に見聞きした体験」は就職先決定に最も影響を与えている。
- < 学生の気持ち >
- 入社前:自己選択の納得感、期待の確認
- 入社後:満足感、社員としての自覚と向上心
ポイント4 組織を肌で感じさせる
- 自分の目で見て就職先を決定
- インターンシップに参加し実際に肌身で感じ情報を確かめている。「実際に見聞きした体験」は就職先決定に最も影響を与えている。
ポイント5 情報発信はスマートフォン!
- ① 企業ホームページはスマホ対応対策をする
- 今の若者(学生)たちは、企業のホームページも企業の評判を探すのもほとんどスマートフォンで情報収集している。
スマートフォンからの検索時には、スマートフォン対策されたページが優先される。
スマートフォン対応になっていないホームページを開いても指で操作しにくいため、ページ内を見ることなく、また別のサイトに行ってしまう。
- ② ホームページで興味を持った学生に「次のアクションを起こさせる」
- メッセージ重視型、ライフスタイルアピール型、動画活用型、仕事内容重視型、企画採用型、SNS活用型など、自社の魅力を伝える方法をきちんと選ぶ。
- ③ 「ターゲット」を決める
- 新卒、既卒・中途、海外採用等、それぞれが企業に求めている情報が違うので、ターゲットを絞って伝える情報や伝え方を考える。
- ④ メッセージ性の強い「キャッチコピー」
- 「もっと詳しく知りたい」と思わせるキャッチコピーを考える。
- ⑤ 大切なのは「ストーリー」
- 会社の魅力はストーリーとして伝え、「実際に行ってみたい、話を聞いてみたい」と思わせる。
「採用力向上」のために開催したセミナー
新卒看護職の採用力向上セミナー(入門編)
〜あなたの病院の魅力、うまくアピールできていますか?〜
- 第1部
今の新卒採用の現状や最新のトレンドと事例紹介およびディスカッション
- 第2部
それぞれの病院の採用に対する課題・魅力を発見するためのワールドカフェ
- 講師
オフィス55 代表 髙木茂 氏
名寄市立総合病院 看護部長 益塚典子氏/教育担当次長 森田静江氏
株式会社エス・エム・エスキャリア 大隅隆広氏/北村翔太氏
【第2部ワークショップコーディネーター】
オフィス円香 代表 大坂彰子氏
- 参加者の感想
- 採用のノウハウがわかった
- 自院の強み・魅力を確認できた
- 他院の話を聞いたり、意見交換できてよかった
- 事務と看護部の連携も大事だと感じた
髙木茂 氏
ワールドカフェの様子
大隅隆広 氏
ワールドカフェの様子
採用力向上セミナー(実践編)〜ホームページを活用した魅力の発信〜
- 第1部
講演「ユーザー目線」で効果的な情報発信
- 第2部
グループワークでスマホの採用ページをデザインし発表~全員投票~講評(★学生がアドバイザーとして参加)
- 講師
ディーシーティーデザイン 代表 蝦名晶子氏
講師 蝦名晶子 氏
学生からアドバイス
全員が投票
講演
作成したスマホページ
講評
2018 多様性(ダイバーシティ)のある職場づくりのための実践セミナー
- 第1部
【第1部】講演・トークセッション
1.働き「やすさ」支援と働き「がい」推進の視点から
大分大学工学部教授・ダイバーシティ推進・COC+推進担当 石川雄一氏
2.看護職の働き方改革への挑戦
青森県立保健大学看護学科 講師 村上眞須美氏
3.みちのく銀行は次のステージへ~多様性を活かし、活力溢れる組織を目指して~
みちのく銀行 ダイバーシティ推進室 室長 佐藤佐依子氏
- 第2部
講師:ディーシーティーデザイン代表 蝦名晶子氏
現役学生のアドバイスをもらいながらホームページの作成を体験します。
- <参加企業>
- 看護職などの就業実態が分かり、自分の就業場所も見直す必要があると分かった。
- それぞれの業界か地域でどんなことを目的にして何をしているのか分かる内容だった。
- 学生の生の声を聞けて大変参考になった。又、行動心理等、勉強になった。
- HPさっそく直します!!
- <参加学生>
- 県内企業の方と一緒に採用のホームページを作成することで、企業と学生の考えの間に違いがあることに気づくことができました。
- 話しかけづらいと思っていた企業の方は、実は学生のどんな意見も耳を傾けてくれる方だと気づけました。
大分大学理工学部教授(学長補佐COC+推進担当) 石川雄一氏
青森県立保健大学看護学科講師 村上眞須美氏
みちのく銀行ダイバーシティ推進室室長 佐藤佐依子氏
トークセッション
【第2部講師】ディーシーティーデザイ代表 蝦名晶子氏
事前課題(自社の魅力や強みと思うところを社員から集めて持参)と
学生の体験談を基にした意見を参考にスマホ採用ページを作成
参加者全員で良いと思う企業に投票します。
学生は一人2票権を持っています。
投票後、蝦名さんから良い点、工夫が必要な点を講評してもらい、
実際のHPづくりに役立ててもらいます。
第3回 青森県多様性のある職場づくり推進連絡会議
前回参加企業からの意見をベースにグループワークを中心に意見交換する場とした。事前に話し合いたいテーマを聞き、当日のワークテーマとした。また、学生への質問も事前に聞き、学生から得た回答を会場に掲示し、共有しました。テーマ毎に学生を席移動させ、企業がより多くの学生と対話できるように工夫し、事前に意見や質問を吸い上げ、当日のテーマや掲示に反映させることで、企業の喫緊の課題や悩みについて新たな視点や意識改革など、現場にしっかりつながる意見交換がされました。
- 日時
令和2年2月10日(月)15:00~17:00
- 会場
青森県庁西棟8F中会議室
- 対象
県内企業13社(団体)17名、学生2大学9名
- 内容
<グループワーク>
・若者の定着・キャリアアップ
・女性が活躍するためには?
・仕事と育児・介護の両立
・学生への質問
- <参加企業>
- とても刺激になりました。若い人と触れ合えて考え方の多様性を考えました。
- このような本音意見の場を継続してください。
- 驚くほどに学生が「自分の考え」を持っていた。同時に自分が「最近の学生」と十把一絡げに考えていたことを強く反省する機会となった。
- <参加学生>
- 近くで話すことにより本音で話すことができると思ったのでとても良いと思う。
- 企業同士の情報交換の場にもなっていました。
- 距離間がなく意見交換できたので良い体験になった。
第2回 青森県多様性のある職場づくり推進連絡会議
第2回は大分大学の石川雄一氏に、本会議の先進事例である「おおいた連携ダイバーシティ推進会議」について事例紹介していただき、学生を交え、主に第1回にご参加いただいた企業団体のうち、今後の社内の取組について興味関心が強い方々と意見交換をしました。
お互いの取組や課題を共有することで、今後自社で活かしていけそうな取組を聞くことができたという人事担当者もおり、また、タイやベトナム留学生からは外国人が青森で働きたいと思っていても求人がないという意見があり、今後の採用活動の参考にしたいと考える企業もありました。
- 日時
令和元年10月25日(金)14:30~16:30
- 会場
青森県庁西棟8F中会議室
- 対象
県内各関係機関・企業15名、大学生4名
- 内容
・(株)福萬組取組紹介(取締役副社長福島司子)
・リコージャパン(株)青森支社取組紹介(事業戦略グループマネージャー坂本健光氏)
・大分連携ダイバーシティ推進会議の紹介(大分大学工学部教授石川雄一氏)
・質疑応答・意見交換
-
<参加企業>
- 各企業の取り組みや課題を聞くことができ、とても参考となった。
- 外国人の採用が青森県で進むように産官学一体で取り組んでいくべき。
- やはり青森の大人たちが魅力的で輝くことがスタートですよね!!
- 青森が魅力ある地域であるために、微力でありますが頑張っていきたい。皆さんの熱い気持ちに感動しました。
第1回 青森県多様性のある職場づくり推進連絡会議 『キックオフ・ミーティング』
青森県における「多様性のある職場づくり」に関する取組を一層進展させるため、県内の「産・官・学」を構成員とする「青森県多様性のある職場づくり推進連絡会議」を開催しました。
第1回はキックオフミーティングとして、女性、外国人、障がい者を含め、多様な人材を活用してイノベーションの創出、生産性向上等の成果を上げている企業として、経済産業省認定「ダイバーシティ経営企業100社」に選ばれた高知県 菊水酒造株式会社の春田社長等をお招きして、事例紹介をしながら意見交換をしました。
※なお、本会議は今年度に3回(第2回10月・第3回2月)の開催を予定しております。
- 日時
令和元年7月17日(水)14:00~16:00
- 会場
青森商工会議所 7F研修室
- 対象
青森県内の各関係機関・企業(定員100名)
- 内容
<事例紹介>
「酒造会社における女性・若者・外国人の活躍」(仮)
菊水酒造株式会社(高知県) 代表取締役社長 春田和城氏
経営企画部副部長 松岡良美氏
<質疑応答・意見交換>
議長 小山内豊彦氏(青森県立保健大学社会福祉学科特任教授)- 参加費
無料
- 申込
- お問合せ
青森県立保健大学 教務学生課 小向
TEL 017-765-2144
FAX 017-765-2188e-mail joshicareer@auhw.ac.jp
- <参加企業>
- 自分自身の凝り固まった考え方を柔軟にしなければと思った。
- 女性として子育てもしながら、1人1人のスタッフのフォローを行う松岡さんと、それを受け入れてぶつかりながらも一緒に取り組む経営者、2者の意見が聴けて大変満足した。
- 学資料が多くなく、トークが中心だったため、分かりやすかった。
- 思いきって取り組むことが必要だと思った。
【開会挨拶】青森県立保健大学 学長 上泉和子
会場はほぼ満席になりました。
菊水酒造株式会社 経営企画部副部長 松岡良美氏
休憩時間には菊水酒造の女性チームが企画開発したお酒を手に取って女子トークが交わされていました。
【事業紹介】青森県立保健大学産官学金連携推進特命部長 小山内豊彦
菊水酒造株式会社 代表取締役社長 春田和城氏
トークセッションでは松岡さんの採用、女性チームの商品開発、部署間の対立や従業員のワークライフバランスと社長の受容、社長と松岡さんの役割など、職場づくりの難しさを感じながら取り組んでいることを赤裸々にお話していただきました。
休憩時間中に書いてもらった質問も商品開発や採用、若者の育成など様々いただき、時間が許す限りお答えさせていただきました。
2019 多様性(ダイバーシティ)のある職場づくりのための実践セミナー
皆さんの職場では、どんな人が働いていますか?
女性も男性も、若者も高齢者も、どんなライフステージの人も、イキイキ働ける職場ですか?
企業の様々な取り組みや魅力は、今の学生に伝わっているでしょうか?
第1部では、これからの企業に求められる多様性について学びます。また、取り組み事例等の報告をもとに、意見交換をします。
第2部は、参加企業の魅力をどうアピールするのか、現役大学生のアドバイスをもらいながら実際にホームページの作成を体験してみます。
明日からの採用活動を変えるセミナーです。
あなたも私もどんな時も、一緒に働けるそんな職場に
- 第1部
(講演)
1.看護職の働き方改革への挑戦
青森県立保健大学 看護学科 准教授 村上 眞須美
2.最近の採用戦略の趨勢
オフィス55 代表 髙木 茂氏
(トークセッション)- 第2部
講師:ディーシーティーデザイン代表 蝦名晶子氏
現役学生のアドバイスをもらいながらホームページの作成を体験します。
- <参加企業>
- ウェブサイトを考えながらつくることで、自分たちを見つめ直す良い機会になりました。
- 学生さんの生の声がきけたことがよかった。
- 当社の採用物語を是非作成し、募集(採用)に活かしていきたい。
- <参加学生>
- 一緒にホームページを作った達成感が良かった。
- 看護師のワークライフバランスの説明が勉強になった。
青森県立保健大学看護学科 村上眞須美准教授
トークセッションでは、会場からの質問に対して実体験や実例を出して回答していただきました。驚きや共感がたくさんある内容でした。
学生とスマホで採用ページを見ながら自社の強みを出していきます。
プレゼンし、全員で投票します。学生は一人2票です。
オフィス55代表 髙木茂氏
第2部講師 ディーシーティーデザイン代表 蝦名晶子氏
ストーリーを作って、スマホページに落とし込みます。
蝦名さんから講評をいただきます。